アルコール依存症からの回復

アルコール依存症からの回復のステップ

12&12~伝統7~

AAグループは
そのメンバーによる自発的な献金だけで
完全に自立すべきである。
グループ、あるいはクラブ
病院、その他の外部の機関が
アルコホーリクス・アノニマスの名前を使用して
募金を依頼することは、非常に危険であり
またどこからのものであれ、多額の贈り物や
何らかの義務が生じるような寄付を
受けることは賢明ではない。
各グループは
自立を早急に達成すべきであると考える。
また慎重に設定された予備金の範囲を越えて
明らかな目的もないままに
蓄積されるAAの資金にも
私たちは大きな懸念を抱いている。
財産、金銭、権威をめぐっての無益な論争ほど
私たちの霊的遺産を
確実に破壊するものはないことを
経験がしばしば戒めているからだ。


すべてのAAグループは
外部からの寄付を辞退して
完全に自立すべきである。



グループが集まって
セントラルオフィスのために抽選会を企画し
AAメンバー以外の人々に
抽選券を買ってもらったり
地元紙にAAダンスパーティやショーの広告を
掲載したとする。
ほかの団体だったら日常茶飯事の企画も
私たちにとっては
メンバー以外の人たちにお金を求めることであり
どちらも施しを受けることにつながるのだ。


魅力的な贈りものはひもつきかもしれない。
そこで
AAメンバーの個人献金の限度額は
年間30万円となっている。
AAメンバーからの遺贈は
1回に限り、30万円までとなっている。
(日本における2016年3月時点)
たとえどれほどのお金持ちであっても
金銭で威信を買うことはできないという
配慮がAAではなされている。


慎重に設定された予備金を
はるかに越えてグループの会計が金銭をもつと
別の問題が生まれる。
余ったお金の使い道をめぐって
つまらない言い争いが起こり
グループは一体性をなくし
本来の目的から外れてしまうことがある。
けれども
私たちの一体性を強め
目的を前進させる簡単な解決方法がある。
余剰金を地区や地域
ジェネラルサービスオフィスに
献金することである。



1937年頃
ビルは
営利病院チェーンの設立
有給メッセンジャーの確保
経験を集めた本の執筆のため
100万ドル単位の資金の調達を考えていた。


しかし保守派の声はこうだった。
なぜ金銭の話など持ち出すのか?
私たちに金銭など必要ないのだ。
みんなの家でミーティングを開けばいいのだし
グループで財産をもつ必要はない。
どうして書籍やオフィスや
世界的なサービスが必要なんだ?
一人のアルコホーリクが
もう一人のアルコホーリクにメッセージを運ぶ。
このシンプルな回復の連鎖に徹して
金銭上のトラブルに巻き込まれるのは
よそうじゃないか。


その当時
私たちの判断の中で
一つのよりどころとしたのは
アッシジの聖フランチェスコの哲学だった。


お互いの争いの元となる金銭や財産が
少なければ少ないだけ
彼らがその第一の目的から離れていく可能性も
最小限に食い止められる。


また
ジョン・D・ロックフェラー二世は
AAがその目的から外れないよう
そして
金銭、財産、職業化という危険から守られるよう
「金銭はAAを台無しにしてしまうと思う」
と助言した。


AAが幼少期から青年期に入った時期に
私たちは
AAには大金が必要だという考えから
金銭をもつべきではないという見解へと
180度も転回した。
全員が口を開けば
「AAと金銭を混同してはいけない。
霊的なものと物質的なものは
きちんと分けるべきだ」と言うようになった。


私たちがこのように強引に方針を
改めなければならなかったのは
メンバーがあちこちで
AAを利用してお金を稼ぎ始め
そのために私たちが
食い物にされる恐れが出てきたからだった。


誰であれ
いったん金を出せば
必ず口も出すようになる。


常任理事会が
外部から金銭を受け取るようになったら
常任理事会理事は
AAメンバーの希望などはものともせずに
物事を運んでいくだろう。


常任理事会は
お金をもちすぎているというプレッシャーから
その資金で何か良いことをしようと
あらゆる方法を考え始め
AAの本来の目的から外れた方向にゆくだろう。


そうなったら
たちまちのうちに常任理事会の信頼は揺さぶられ
常任理事会は孤立し
AAメンバーからも一般の人からも
鋭い批判を受けることになる。


私たちは
AAは常に貧しくあらねばならない
という原理を採用し
運営に必要な経費プラスつつましい予備金を
AAの財務方針とした。


無責任だったアルコホーリクたちが
責任あるアルコホーリクに変わっていき
無責任なアルコホーリクだけで
構成された集まりが財政面で自立し
自分たちの経費は自分たちで支払うようになり
アルコホーリクス・アノニマスに対する
社会の信頼が改めて大きく広がったのである。



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