アルコール依存症からの回復

アルコール依存症からの回復のステップ

12&12~ステップ8~

私たちが傷つけたすべての人のリストを作成し
その人たち全員に進んで埋め合わせを
しようとする気持ちになった



私たちは過去をふり返り
どこで自分が誤ったかに目を向ける。
次に
自分が与えた損害を修復するために
精一杯努力する。
こうして過去の破壊の跡を片づけ
自分自身を改めて見直し
かかわりのあるあらゆる人たちとの
最良の関係をどのように発展させたらよいかを
考えるのである。


私たちはステップ4で
生き方の棚卸しをした。
そしてステップ8で
どれだけの人をどのように傷つけたのか?
もう一度見直す努力を
さらにしなければならない。


他者とのねじれた
また壊れた人間関係を考えると
私たちの感情はどうしても自己防衛的になる。
私たちが
他者に与えた不当な仕打ちから目を背けるために
私たちは
他者から受けた不当な仕打ちに恨みをもって
焦点を合わせる。
私たちは
その人の落ち度をことさらに取り上げ
それを盾に
自分の誤りをできるだけ些細なこととし
あるいは忘れようとする。


いま私たちが
自分の赦しを求めようとしているなら
まずその人たちのことを
一人残らず赦すことから始めるべきではないか?


自分を厳しく裁くことも
かかわりのあった人たちを厳しく裁くことも
避けなければならない。
自分の欠点も他者の欠点も誇張してはならない。


私たちが人を傷つけた時
同時に
私たちの感情も激しくゆがみ
そのため性格も色あせ
人生までもが
悪い方向に向いてしまったのかもしれない。


他者に与えた傷を修復することは
何よりも大切ではあるが
同じように大事なことは
自分自身の性格や生き方に目を向け
他者との関係が
なぜこれほどまでにうまくいかなかったのか?
という基本的な問題をよく考察し
そこから何かを学んでゆくことである。


人間関係のまずさが
いつも私たちの苦しみの
そして
アルコホリズムという不幸の
直接の原因だったのだから
そこをよく吟味しない限り
確実な価値のある結果が
もたらされることはない。


人間関係について
心穏やかに思索を深めていくと
洞察力が身についてくる。
これまで表面的にしか悪いと
思わなかったことがらの背後にある
私たちの欠点
時には私たちの人生に影響を与えている
重大な欠点が見えてくる。


私たちが不機嫌でいれば
他者の怒りをかきたてる。
嘘をついたりだましたりすれば
他者の財産ばかりか
その人の安心感や心の平安まで奪ってしまう。


目立った不品行だけではなく
それほど酷くはないが
時として深い傷を与えかねない場合についても
考えてみよう。


私たちが
けちで、無責任で、無関心で冷笑だったら?
怒りっぽく、批判的で、不寛容で
ユーモアを解さない人間だったら?
仲間の一人を偏愛し
他者のことは無視をしていたら?
仲間を鉄の規則でしばり
何から何まで四六時中命令し支配していたら?
自己憐憫を噴き出さんばかりに落ち込み
それを全て周りの人たちのせいにしていたら?


記憶がたどれる限り
一年ごとにさかのぼっていけば
何らかのかたちで苦しめてしまった人々の
長いリストが必ず作成できるはずである。


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