アルコール依存症からの回復

アルコール依存症からの回復のステップ

ビッグブックのステップ12

これらのステップを経た結果
私たちは霊的に目覚め
このメッセージを
アルコホーリクに伝え
そして
私たちのすべての事に
この原理を実行しようと努力した



神様


私の霊的な目覚めは次第にはっきりしてきています


私が受け取った手助けを
私はこの共同体の中でも外でも手渡し
他の人に与え続けていくでしょう


その機会を与えてくださって
ありがとうございます


私が霊的進歩の道を日々歩いていけるよう
自分を一番謙虚にして祈ります


この生き方の原理を
私のすることすべて
言うことすべてに
実践していけるように
内面の強さと賢さを与えてください


私にはあなたと
仲間たちと
このプログラムが
毎日絶え間なく必要です


それこそが
より良く生きていく道なのですから



ぼくは自分が考えている事を調べる。
新しいぼくが意識している神にすがって。
常識が非常識になる。
たしかでないときは
静かに座って
神の計画のままにぼくの問題の方向づけと
それに立ち向かう強さが得られますように願う。


人の役に立つための願いのほかは
決して自分のためには祈らない。
そのとき初めて
自分に何かが与えられるだろう。
受けとるのは
はかりしれないほど大きなものである。


友人は
これらのことをした後には
きみは自分の創造主と
新しい関係に入れるだろう
自分の問題を解決する生き方のかぎを
手にできるだろうと約束した。
神の力への信仰に加えて
新しい秩序をつくり
保っていくための十分な意欲
正直さ
謙虚さが欠かすことのできない条件だった。


友人は
この原理を生活のどんなことにも実践することが
絶対に必要だと強調した。
友人がぼくにしたように
ぼくにも
ほかの人と一緒に取り組むことが特に欠かせない。
行いを伴わない信仰は死んでいると
彼は言った。
これはアルコホーリクにとって
ぞっとするほどの真実ではないか!
なぜなら
もしアルコホーリクが
ほかの人への働きかけと
自分を犠牲にすることを通して
霊的な生き方を育て
広げることができなかったなら
彼らはこの先いつくるかわからない
試練や窮地に生き残れない。
取り組まなければ
また飲んでしまう。
飲めば必ず死ぬ。
死んでいる信仰
それはぼくたちにとっては
こういうことだったのだ。


私たちは誰も
目標に到達するのに必要な過程の作業を
つまり
自分を点検してみること
思い上がりを抑えること
短所を告白することなどを
実行するのを好まなかった。


しかしそれをやって
本当に成功している人たちを見て
これまで自分たちが
生きてきた人生の希望のなさと
無意味さがわかるようになった。
だから
問題をうまく解決している人たちから
声をかけられたとき
私たちは
足もとに並べられた
簡単な霊的な道具一式を
手に取るよりほかなかった。
そして私たちは楽園を見いだし
夢にもみなかった四次元の世界へと
打ち上げられたのである。


偉大な事実とはこれだけである。
他にない。
つまり私たちは一人一人が
深い魂の奥底にひびく体験をした。
そのことで
人生
友人
そして神の宇宙への私たちの態度に
画期的な変化がもたらされた。
いま
私たちの人生の中心にあるのは
創造主である神が
奇跡としか言いようのない方法で
私たちの中に入ってきたという
確かな真実である。
自分たちでは
決してできなかったことを
私たちのために
神がやってくれているという
確かな真実である。


「霊的体験」「霊的目覚め」は
アルコホリズムからの回復をもたらすのに
十分なほどの人格の変化が
私たちの中に
様々な形で現れることを意味している。


こうした人格の変化
あるいは宗教体験は
何かしら急激で劇的な
大変動に違いないといったことではない。


こうした急激な変化が起こること
決して珍しくはないが
それはむしろ普通ではない。
ほとんどの場合は
時間をかけてゆっくりと起こるものだ。
自分で気づくよりもずっと早く
まわりの友人たちがその変化に
気づくことがよくある。
しまいに本人も
自分の人生に対する態度が
根本から変えられていること
またそうした変化は決して
自分だけの力で
もたらされたものではないことに気づく。
何年もの間
自己を鍛錬して
やっと得られるようなものが
ほんの2、3ヶ月で現れる。
私たちの仲間は
ほとんど例外なく
自分が思いもよらね内的な資源を
掘り当てたことを知る。
これが
彼らがそれぞれに理解した
「自分より偉大な力」と
呼ぶものである。


この
自分より偉大な力への気づきが
霊的体験の本質なのだと
私たちの多くは考えている。
信仰があついメンバーは
これを「神意識」と呼んでいる。


実際の経験によれば
ほかのアルコホーリクと
徹底的にかかわっていくことほど
再飲酒を防ぐ保障になる行動はない。
他の事がみんなうまくいかなくても
これには効果がある。
それが私たちの
12番目の提案である。
つまりこのメッセージを
他のアルコホーリクに伝えることだ!
他の誰も手助けができない時に
あなたは助けになれる。
他の誰もがうまくいかない時に
あなたは彼らの信頼を得られるのだ。


人生は新たな意味を持ち始める。
誰かが回復していき
彼らがまた他の人を助けるのを見ること
彼らの中から
孤独が消えていくのを見守ること
仲間の共同体があなたのまわりに
育っていくのを見ること
仲間がたくさんできること
こうした経験をあなたは
取り逃してはならない。
もちろん逃したりしないことを
私たちは知っている。
新しくやってきた人や仲間たちと
互いに頻繁に接触し合う行動が
人生の輝かしい部分となる。


私たちの仲間になりそうな
人を見つけたら
その人について
できるだけ多くのことを知るようにする。
相手がまだ酒をやめたくない時は
説得に無駄な時間をかけないことだ。
無理をすると将来のチャンスまで
台無しにするかもしれない。


彼には
できれば一人で会う。
あなた自身の
飲み癖
症状
経験をじっくり話すと
彼も自分の話をしたくなるようになる。
彼が話したがったらそうさせよう。
あなたは
この先どうやって進めたらよいかが
さらによくつかめるだろう。


あなたが実際に
どうやって自分を評価し
どうやって過去を正し
今なぜ
その人の助けになろうとしているのかを
説明しながら
行動のプログラムについてざっと話す。
あなたが彼にそうやって
この話を伝えていくことが
実はあなた自身の回復にとって
たいへん重要であることを彼に知ってもらう
そのことが大切なのだ。


決してアルコホーリクに
高いところから教訓的に
あるいは霊的に
見下げた調子で
呼びかけてはならない。
その気があったら
見てほしいくらいの気持ちで
ただ霊的な道具一式を
見せるだけでよいのだ。
それが自分に
どんな効果があったかを話す。
彼に友情と仲間意識を差し出す。
もし彼が良くなりたいのなら
あなたはどんな手助けでも
する気持ちがあることを伝える。


アルコホーリクが
すぐに応じてくれなかったからといって
がっかりしない事だ。
別のアルコホーリクを
探してまたやればいい。
あなたが手渡してくれるものを
心から待ち望んでいる人が必ずいるはずだ。
あなたと一緒にやれない
あるいはやろうとしない人を
追いかけ回すのは時間の無駄である。
一人にしておけば
そのうち一人では回復できないことを
納得するはずだ。
一人のアルコホーリクに
時間をかけすぎるのは
他のアルコホーリクが生きて
幸せになれる機会を
少なくしてしまうことになる。


彼はあれやこれやと要求し
自分が必要としていることが
認めてもらえないのなら
飲むのを抑えることはできないと言い張るだろう。
バカな話だ。
この真実を学ぶのに
大変ひどい目にあった仲間もいる。
つまり
仕事があるかどうか
妻がいるかどうかにかかわらず
神をではなく
誰かを頼みとしているうちは
私たちは決して飲むのをやめないということだ。


どんな人であっても
回復できるのだということを
一人一人の意識に焼き付けよう。
ただ一つの条件は
彼が神を信じ
自分の大掃除をすることだ。


あなたもその新しい仲間も
霊的成長の道を
日々歩かなくてはならない。
断固として続ければ
素晴らしいことが起こるだろう。
振り返ってみると
自分を神の手にゆだねた時に
私たちの中に生まれたものは
自分で考えたどんなことよりも
素晴らしいものだった。
ハイヤー・パワーの指示に従うことだ。
そうすれば
現在の状況がどうあろうとも
やがてあなたは新しい
素晴らしい世界に
生きることができるだろう。


助けが必要とされている所へは
どこへでもためらわずに
行かなければならない。
そうした用向きのためなら
地上の最もすさんだ場所へでさえ
足を向けることを躊躇すべきではない。
こういう動機で
人生の最前線を突き進むあなたを
神はいつも災難から守ってくれるだろう。


私たちは深刻な
ときには悲劇的な事柄について
述べてきた。
アルコールのいちばんひどい面の
話をしてきた。
しかし私たちは
陰気な人間の集まりではない。


新しい仲間が
私たちの生き方に
何の喜びも楽しみも
見つけられなければ
彼らは私たちのように生きることを
望むはずがない。


人生をおおいに楽しむことを
私たちは全面的に強調したい。
私たちは
政界の状況を皮肉ったり
世界中のもめごとを
自分の肩に背負ったりはしない。


アルコホリズムの泥沼に
はまり込んでいく人を見たら
応急手当をし
私たちが提供できるものを
彼がいつでも好きなように
使えるよう差し出す。
私たちは
彼のために
過去の恐ろしかったことを詳しく話し
その記憶をよみがえさせる。
だが他人の重荷や
その人の問題を
全部背負い込もうとすれば
打ち負かされてしまうこともわかった。


陽気さ
笑いは役に立った。
私たちが過去の経験を
陽気に笑い飛ばすのを見る部外者は
ときにショックを受けるようだ。
しかし
これが笑わずにいられるだろうか。
私たちは回復し
他の人を助ける力さへ与えられたのだから。


私たちが幸福で
楽しく
自由であることを
神が望んでおられるのは確かだ。
この世は涙のベールに
おおわれているという信念には
私たちは賛成できない。
私たちの多くにとって
かつての人生が
涙以外の何ものでもなかったにしてもだ。


私たちが自分で自分のみじめさを
作り出したのは
はっきりしている。
神がそうしたのではない。
みじめさをわざわざ
作りだすようなことをするのは避けよう。


だが
もめごとがやってきたときは
それを神がここにいることを
証明する好機として喜んで利用しよう。


この本は
あくまでも提案のつもりで書かれた。
私たちが知っていることは
ごくわずかであることを
よく承知している。


神は私たちに絶えず
少しずつ
もっと多くのことを示してくれる。


毎日朝の黙想の時
今苦しんでいる人たちに対して
自分に何ができるかを
神に尋ねる。


自分のことが
きちんとできているならば
必ず答えは与えられるはずだ。
自分がまだ手にしていないものを
人に手渡すことができないのは
はっきりしている。


神との関係が正しいものであるかに
常に目を向けているように。


そうすれば
あなたにも数えきれないほど
たくさんの人たちにも
素晴らしい出来事が
起こるようになるだろう。
これは私たちの偉大な事実なのだ。


あなたが理解している神に
あなた自身をゆだねるように。


神に
そしてあなたの仲間に対して
自分の欠点を認めるように。


過去の残骸を
きちんと片づけるように。


あなたが見つけたものを
惜しまずに存分に
人に分け与えるように・・・


私たちの
仲間になってほしい。


この霊的な共同体のなかで
私たちは
いつもあなたと共にある。


あなたが幸せな運命への道を
きり開きながら
一歩ずつ歩みを進める時
必ず私たちの仲間と
出会うことだろう。


その時まで
神の祝福と守りが
いつもあなたにありますように。


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