アルコール依存症からの回復

アルコール依存症からの回復のステップ

ビッグブック~霊的体験~

ビッグブックには随所に

「霊的体験」「霊的目覚め」という言葉が出てくる。


「霊的体験」「霊的目覚め」は
アルコホリズムからの回復をもたらすために必要な
充分な「人格の変化」が
私たちのなかに
さまざまなかたちで現れることを意味している。


「霊的体験」
突然の
天地がひっくり返るような急激で圧倒的な
「神意識」に包まれ
すぐに
人生に対する考え方や態度が
根本から変わるという体験


「霊的目覚め」
時間をかけてゆっくりと
人生に対する考え方や態度が
変えられていくこと


AAメンバーのなかに
「霊的体験」のような
急激な変化が起こることも決して珍しくはないが
それはむしろ普通ではない。


ほとんどのメンバーは
時間をかけてゆっくりと
「霊的に目覚め」ていく。


新しくAAにやってきた仲間が
自分で気づくよりもずっと早く
まわりの友人たちがその変化に気づくことがよくある。


しまいに本人も
自分の人生に対する考えや態度が根本から変えられていること
また
そうした変化は
決して自分だけの力で
もたらされたものでないことに気づく。


つまり私たちは
一人ひとりが魂の奥底にひびく体験をした。
自分が思いもよらぬ内的資源を掘り当てたことを
知ったのである。


魂の奥底にひびく資源こそが
私たちがそれぞれに理解した
「自分を超えた偉大な力」と呼ぶものである。


この
「自分を超えた偉大な力」への気づきが
「霊的体験」「霊的目覚め」の本質なのだと
私たちの多くは考えている。


私たちが何よりも強調したいのは
どんなアルコホーリクでも
回復するためなら何でもするという意欲をもち
「自分を超えた偉大な力」が正気に戻してくれると
心を閉ざさず謙虚に信じ
自分の問題に正直に直面することができれば
私たちの体験に照らして
回復できるということである。
障害となるのは
不寛容で攻撃的な否認の態度だけだ。


このプログラムの「霊的な部分」で
つまずくことはまったくない。
意欲と
正直さと
開かれた心とが
回復に必要な核心である。
これらなしに
回復はあり得ない。



ハーバード・スペンサー


あらゆる情報をはばむ障壁であり
あらゆる論争の反証となり
そして人間を
永遠に無知にとどめておく力をもった原理がある。
それは
試してもみないで
頭から軽蔑することである。



サム・シューメーカー牧師(聖公会)


理屈ではなく仮説を選ぶのです。
それが正しいという仮説に立って行動し
それがうまくいくのか?
試してみるのです。
うまくいかなければ信じることをやめ
効果があったら信じ続けるということで
差し支えないのです。


自分を超えた偉大な力が
私たちを正気に戻してくれると信じるようになった
ステップ2は理論ではなく
事実に基づいていました。
私たちの目の前に
霊的な変化がその生き方のなかに
あらわれ始めた人たちがいたのです。
人は
この経験の意味について
疑問をさしはさむことができるでしょうか?
経験そのものを疑うことはできません。


経験の真実を認め
回復が
「自分を超えた偉大な力」によるものであることを信じ
その解釈には立ち入らないという点で
AAは賢明であると私は考えます。


AAのような集まりが教条的になったら
致命的だと私は思っています。


だから
経験という真実を忠実に伝え
そして
意志と生き方の方向を変えるために
自分なりに理解している
「自分を超えた偉大な力」の配慮にゆだねようと
仲間に伝えているのです。



あなたが理解している神に
あなた自身をゆだねるように。


神に
そしてあなたの仲間に対して
自分の欠点を認めるように。


過去の残骸を
きちんと片づけるように。


あなたが見つけたものを
惜しまずに存分に
人に分け与えるように・・・


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