アルコール依存症からの回復

アルコール依存症からの回復のステップ

12&12~伝統1~

各メンバーはアルコホーリクス・アノニマスという
大きな全体の小さな一部である。
AAが生き長らえなければ
私たちの多くが確実に生命を失うことになるだろう。
したがって私たちの一体性がまず優先される。
しかし個人の回復がすぐそのあとに続く。


優先されなければならないのは
全体の福利である。
個人の回復はAAの一体性にかかっている。



私たち一人ひとりのソブラエティは
グループにかかっている。
グループの存在は
私たちにかかっている。
一人ひとりが欲望や野心を抑えないと
グループが
めちゃくちゃになるおそれがあることに
私たちはやがて気づいていく。


1970年
35周年国際コンベンション
(フロリダ州マイアミビーチ)
テーマ
AAの未来に対する私たちの責任:
全体の福利を優先すること
共同体の一体性を守るためである。
私たちの命が
そしてこれからやってくる仲間の命が
AAの一体性にかかっているのだから。



アルコホーリクス・アノニマスの一体性は
私たちが
もっとも大切に育てている特性である。
私たちの命が
そしてこれからやってくる仲間の命が
まさにAAの一体性にかかっている。
一体性がなかったら
AAの鼓動は途絶え
世界中に脈打つ回復の連鎖もストップし
回復への神の恵みは
もはや届けられなくなるだろう。


しかし
AAほど個人のメンバーに対して深い愛情を注ぎ
万全の配慮を払っている集まりは
他にないと私たちは信じている。


どのようなメンバーであっても
他の人に何かをするように強要しない。
制裁を加えたり追放することもない。
回復への12のステップは提案である。
AAの一体性を守る12の伝統には
「・・・・してはいけない」
という禁止の表現はただの一ヶ所もない。
伝統で繰返し述べられているのは
「私たちはこうした方が良い」ということであり
「あなたは・・・・すべきだ!」
という言葉はけっして述べられていない。


何が
AAメンバーを一つに結びつけているのだろうか?


多くのAAメンバーは回復の原理に従わなければ
自分が本当に望んでいる生き方を
見いだすことはできない。
AAのメッセージを運び続けなければ
生き残ることができないのである。


グループは
このメッセージ活動によって生まれている。
さらに
グループが存在しなければ
個人は回復することができない。
各メンバーはアルコホーリクス・アノニマスという
大きな全体の小さな一部である。
各メンバーの内側に潜む欲求や野心は
それがグループの一体性に
損害をおよぼす可能性があるなら
いつでも沈黙させなければならない。


世の中では
個人の力が全体を崩壊させることがある。
富や権力や名声を求める闘争は
かつてないほど人間を無惨に引き裂く。


私たちのような
勝手気ままなアルコホーリクの集まりは
一体どうなるのだろうか?


私たちは
AAが崩壊することのない原理を求め始めた。
そして
経験という厳しい試練を経て
私たちの共同体の骨組みは打ち建てられた。


私たちは
多くの経験から教訓を得た。
その教訓はいま
アルコホーリクス・アノニマスの
12の伝統に生かされている。


神の恵みにより
神が私たちを必要とする限り
一体性のなかで
私たちは支え合ってゆくことだろう。



登山チームのメンバーは
お互いの体をロープで結び
転落することからお互いを守っています。


彼らと同じように
私たちもまた
見えないロープで繋がってお互いを守っています。


私たちの生命と幸福は
AAの一体性にかかっているのです。



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