アルコール依存症からの回復

アルコール依存症からの回復のステップ

ビッグブック 日本語初版 序文

1974年秋
東京新宿で
英文のビッグブックを読み合わせる
AA方式のミーティングが始まりました。
トゥディクラブという名の
クローズドミーティングでした。
アメリカ人神父(ミニー神父)
日本人神父(ピーター神父)
日本の女性メンバー等も
参加するようになり
ガリ版刷りの
日本語訳版ビッグブックと12ステップが
使用されるようになりました。


1975年3月
トゥディクラブがAAと名称を変え
1975年3月16日
東京都のカトリック蒲田教会において
日本語によるステップミーティングを
始めました。
回復のプログラムである
ステップの実践こそがAAですから
蒲田の日本語による
ステップミーティングの開始をもって
AA日本の始まりとする事になりました。


1979年8月
ビッグブック日本語翻訳初版ハードカバー版発行
(個人の物語つき)


その通りに徹底してやれば
どんなアルコール中毒者にも回復の望みがある
というプログラムと
実際に回復した人たちの
正直な物語を含んでいる。


本書は
その題名と同じ名称で呼ばれている
アルコホーリクス・アノニマスの基本テキストとして
刊行以来
多くの男女のアルコール中毒者たちが
回復するのに役立ってきた。


回復のプログラムは
理論的な研究によって
理解できるものではなかった。
訳者自身(ピーター神父)
アルコール中毒者であり
このプログラムによって
回復の道を歩みながら
何年もかけて理解しえたものであった。


今やわれわれの共同体は
社会のあらゆる階層
あらゆる職業の人々に及び
この病気のすべての段階にいる
アルコール中毒者たちを
仲間に加えるようになった。
たくさんの若い人たちも来るようになり
アルコール中毒の初期の段階で
回復するようになって
われわれの多くが
無知のために避けることができなかった
泥沼の10数年を体験しなくて済むようになった。
またわれわれの共同体の
四分の一以上が女性である。
アルコール中毒は病気であり
年齢や性別にかかわりなく
社会的地位や教育の程度にも関係なくかかり
AAのプログラムは
そのすべての人々に効く治療法である。


アルコール中毒の問題は
恐らく人類が初めて酒を造って
飲みだした時代にまでさかのぼるものである。


6,000年~8,000年前?



かつては「悪魔憑き」とか「狐憑き」と思われた。
次には「精神異常」として扱われた。
アルコール中毒者の言動は
まさにそういうものであると見られても
不思議ではなかった。


しかし現在では
アルコール中毒はそういった道徳上の
または心理学上の欠陥ではなく
病気と認められ
治療すれば回復が可能であることが
知られるようになった。


本書日本語版の発行が
アルコール中毒で苦しんでいる
われわれの仲間の回復に役立つのみならず
その家族
この病気に関心を持つ専門家の方々にも
参考になることを期待している。


現在の日本のAA出版物では
アルコール中毒
アルコール中毒者を変えて
それぞれ
アルコホリズム
アルコホーリクという用語を使用しています。


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