アルコール依存症からの回復

アルコール依存症からの回復のステップ

12&12~ステップ12~

これらのステップを経た結果
私たちの人生に対する考えや態度が
根本から変わり
このメッセージをほかのアルコホーリクに伝え
そして
私たちのすべてのことに
この原理を実践しようと努力した



霊的に目覚める時
すなわち
私たちの人生に対する考えや態度が
根本から変わる時
その最も重要な意味は
これまで自分だけの力とやり方では
なし得なかったことが
できるようになったと感じ
自分を超えた偉大な力を
信じられるようになったということである。


自分には到底得られないと思っていた
正直さ、無私、落ち着き、そして勇気が
自分のなかに
少しずつ築きあげられていることを知る。


ステップ1
私たちはアルコールに対して無力であり
生きていくことが
どうにもならなくなっていたことを認めた


私たちは何よりもまず
アルコールに対して無力であることを
認めない限り
アルコールからの囚われを
取り除くのは不可能であることを知った。


ステップ2
自分を超えた偉大な力が
私たちを正気に戻してくれると
信じるようになった


私たちは
自分を超えた偉大な力によって
生き残れたことを理解した。
自分で健康な心に
戻ることができなかったのだから
それは当然だった。


ステップ3
私たちの意志と生き方を
自分なりに理解した神の
配慮にゆだねる決心をした


私たちは当面
自分のグループや仲間
AAそのものを
自分を超えた偉大な力に
すれば良いことを知った。


ステップ4
怖れずに
徹底して
自分自身の生き方の棚卸しを行い
生き方の負債と資産を表にした


肉体的、精神的、霊的な破綻
本能の暴走をもたらした原因を
自分自身の側に探し始めた。


ステップ5
神に対し
自分自身に対し
そしてもう一人の人に対して
自分の過ちの本質をありのままに認めた


自分だけで
自分の過ちの本質を吟味したのでは
不十分だと判断した。
心に葛藤を抱きながら
一人で生きるという絶望的なことはやめ
これらのことを
自分なりに理解した神ともう一人の人に
正直に打ち明けなければならないことを知った。


ステップ6
こうした性格上の欠点全部を
神に取り除いてもらう準備がすべて整った


性格上の欠点のなかには
まだまだ手放せない欠点もあるが
いつまでも頑固に欠点にしがみつくのは
やめようと思った。
まだ手放せなくても
手放したいと努力することはできる。


ステップ7
私たちの怖れと欠点を取り除いてくださいと
謙虚に神に助けを求めた


神さま
私にお与えください
怖れと欠点を手放すために
変えられないものを受け容れる落ち着きを
変えられ得るものは変えてゆく勇気を
そして
二つのものを見分ける賢さを
私の意志ではなく
あなたの意志が叶えられますように


ステップ8
私たちが傷つけたすべての人のリストを作成し
その人たち全員に進んで埋め合わせを
しようとする気持ちになった


私たちは
自分自身はおろか
他の人たちとも
社会とも対立していた。
だから和解に向かう必要があった。
そこで
傷つけた人たちのリストを作り
ものごとを正そうという気持ちになった。


ステップ9
その人たちや他の人を傷つけない限り
機会あるたびに
その人たちに直接埋め合わせをした


過去の自分の行いの結果をすべて受け容れ
同時に
ほかの人たちが幸福になることにも
責任をもつようになった。


ステップ10
自分自身の生き方の棚卸しを続け
間違った時は
直ちに
自分の過ちの本質をありのままに認めた


私たちが求めるべき不変の資産とは
傷つけたことを心から詫び
受けた恵みをまごころで感謝し
明日という日をより良い日にしようという
積極的な意欲をもつことなのだろう。


ステップ11
祈りと黙想を通して
自分なりに理解した神との
意識的な触れ合いを深め
神の意志を知ることと
それを実践する力だけを求めた


祈りと黙想によって得られる実際の成果には
疑問の余地がないことを私たちは知った。
祈りと黙想を続けた人たちはみな
もともと自分にはなかった力を見いだした。
ふだんの能力を超えた知恵を見いだした。
そして
困難な状況に直面しても
ゆらぐことのない感情のソブラエティが
築きあげられていることに気づいた。


こうしてステップを実践しながら
私たちは霊的に目覚めた。



いま苦しんでいるアルコホーリクに
AAのメッセージを運ぶ行為はまさに
何も求めず与えることである。


暗闇から光の世界に飛び出した人たちの瞳が
驚きで大きく見開かれ
その人たちの人生が
新たな目的や意義で満たされてゆくのを目にすること
家族全員が一つに戻り
見捨てられていたアルコホーリクが社会の一員として
再び市民として生きていくのを目にすること
これらのことは
私たちがほかのアルコホーリクに
AAメッセージを運ぶ時に得る尊い経験である。


「無償で受け取ったものは無償で手渡す」


12番目のステップの実践は
メッセージを運ぶことだけではない。
私たちは
自分が何かを得るためだけにAAミーティングに
足を運び腰を落ち着け、耳を傾けるのではない。
私たちが出席することで
仲間に安心感を与え、支えになるためでもある。
会場の設営やコーヒーの準備をし
まだ疑い深く不信感でいっぱいの新しい仲間に
笑いとおしゃべりを通して
信頼や安心感を手渡す事もできる。



私たちのすべてのことに
この原理を実践しようと努力した


AAグループに対するのと同じ愛と寛容の精神を
混乱をきたしている自分の家庭生活のなかにも
もたらすことができるだろうか?


私たちの病気の巻き添えになり
時にはそのせいで
問題をもつようになった人に対しても
自分のスポンサーに対してもっているような
信頼や誠実さを抱くことができるだろうか?


毎日の仕事のなかで
ステップを実践することができるだろうか?


社会に対して
AAと同じように
責任を果たすことができるだろうか?


失望や思い上がりをもたず
それを受け容れ
対応していくことができるだろうか?


貧しさ、病気、孤独、死別といったものを
勇気と落ち着きをもって
受け容れることができるだろうか?


これらのすべてのことに対して
AAの原理をもとに行動しようとする時
そこに新しい生きる歓びを見いだすことができる。



人生は予測できないもので
思いもよらない時に突然
飲み込むことも
まして消化することもできないような
巨大な試練が押し寄せてくる。
家庭内で深刻なトラブルや恋愛問題が起こった。
思うように収入が得られなくなった。
しかもその仕事まで失ってしまった。
家や家族を失ってしまった。


これらのことは
これまで私たちが直視できなかった
人生の問題だった。
私たちは
自分なりに理解している神の助けのもとに
これらの問題を
勇敢にさばいてゆくことができるだろうか?
そしてこれらの不幸を資産に変え
成長の原動力にして
自分もまわりの人たちも力づけることが
できるだろうか?


そのチャンスは確実にある。
どのようなトラブルにあっても
私たちを支え力づけてくれる
神の恵みを受け容れる気持ちになったのなら
できるだろう。


私たちは
大きな試練に出会っても
それをそのまま
受け容れることができるようになった。
毎日の生活のなかで
絶えず起こるささいな問題にも
大きく立ち向かっていかなければならないことが
あることに気づいた。
私たちの答えは
なお一層の霊的成長のなかにある。
この方法でしか
本当に幸福で有意義な生き方の
チャンスを掴むことはできない。


霊的に成長するにつれ
本能に対する私たちの昔の態度を
抜本的に修正しなければならないことに
気づいてくる。
感情的な安定や富に対する欲望
名声や権力に対する欲望
恋愛に対する欲望
家庭が充実するようにという欲望
これらの欲望を調整し
方向を変えてゆかなければならない。
私たちは
本能を満たすことが
人生の唯一の目的や目標でないことを学んだ。
本能を第一にすれば
破滅へと引き戻されることになるだろう。
しかし
霊的成長を
第一にしようという気持ちになったのなら
その時
まさにその時こそ
本当のチャンスが訪れる。


かつて私たちは
感情的安定を自己中心的に求め
自我を通そうとして
たえずどうにもならない人間関係に陥っていた。
神の役を演じ
まわりの人々を支配しようとするか
あるいはその人たちに依存しすぎるかの
どちらかだった。


私たちは年齢は大人だったが
家族や同僚、友人ばかりかあらゆる人たちに
そしてこの世の中にまで
自分を守る親の役割をさせようとして
いまだに子供のようなふるまいをしていたことに
気づかなかった。


アルコホリズムは
愛してくれる人たちに囲まれていてもなお
孤独を味わう病である。
私たちは
他人を支配するか
他人に依存することで
感情の安定を見いだそうとしていた。


霊的に成長した時
このような誤りが理解できるようになった。
安定した感情をもち続けたいと思うのなら
生き方の基本を
「ギブ・アンド・テイク」に置くべきだし
まわりのあらゆる人たちとの協力関係や友愛のなかで
自分の存在感を
発揮すべきだということも明確になった。



AAが始まったばかりの頃
優れた心理学者や医師が多数集まって
アルコホーリクの徹底的な研究をしたことがある。
研究の対象になったアルコホーリクの殆どが
相変わらず幼児的で、感情的過敏症で
誇大妄想的である、と。


私たちは
いわれのない怖れや不安に駆り立てられ
名声や富や権力を勝ち取ることが
一生の仕事だと思い込んでいた。
偽りの思い上がりと怖れは
「破滅」という名のコインの表と裏に
ほかならなかった。
私たちの奥底に潜む恐怖感を隠すためには
第一級の人物になる必要があった。


私たちはもはや
自分の自惚れを満足させるために
まわりの人々を支配しようとはしない。
褒められたいがために名声や名誉を求めない。
大きな責任と信用のある地位に抜てきされても
それをありがたく謙虚に受けとめ
愛と奉仕の精神をもって
一層の努力をしようとする。


心から幸福で役に立つ人間であるためには
仲間の間で特に抜きんでた人間になる必要はない。
私たち全員が
すぐれた指導者になれるわけではないし
なりたいとも思わない。
私たちは奉仕することを喜び、責任を公平に負う。


真の野心とは
私たちがそれまで思っていたような
名声、富、権力を求めることではない。
真の野心とは
神の恵みのもとに有意義に生き
謙虚に歩みを勧めたいと
心の奥底から願うことなのだ。


自分自身の問題を受け容れ
解決して初めて
自分自身に対し
世間に対し
神に対して
正しく接することができるようになる。



プログラムから
多くの恵みを受けているメンバーは
つながりたての頃には
一人ひとりが12番目のステップ活動に
非常に多くの時間を割きます。


しかし
遅かれ早かれ
私たちのほとんどが
家族や友人や職場や国家に対する義務を
果たさなければならない時がきます。


ある時点で
私たちには
ほかのアルコホーリクにAAのメッセージを
伝える以上の期待がかけられます。
AAにおいて
私たちは単に飲まないで生きることだけを
目指しているのではありません。
私たちは再び
私たちが拒否した社会の
そしてかつて私たちを拒否した社会の
一市民として生きていこうと努めています。
これが私たちの最終目標であり
12番目のステップ活動は
それに向かう始まりのステップであって
終わりのステップではないのです。


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