アルコール依存症からの回復

アルコール依存症からの回復のステップ

12&12~伝統6~

金銭、財産、権威の問題は
ともすると私たちを
本来の霊的目的からいとも簡単に
それさせる可能性がある。
だから私たちは
純粋にAAのためだけに用いられる財産は
すべて別個に法人化して管理し
物質的なことと霊的なことを
分けるべきだと考える。
AAグループとしては
決して事業に携わってはならない。
またAAメンバーの回復の助けになる
クラブや病院などは
多くの資産や管理が必要であるため
別個の組織として設立し
必要ならばグループが
いつでも処分できるようにすべきである。
したがってそうした施設は
AAの名称を用いてはならない。
管理も
その仕事を金銭的に支えている人たちだけで
行なうべきである。
クラブの管理者は
AAメンバーがふつう望ましい。
しかし病院や回復のための施設は
医療面からの指導を受けながら
AAメンバー以外の者が運営するほうがうまくいく。
AAグループは誰とでも協力するが
しかしその協力関係は
明らかな事実であれ
暗黙のうちであれ
帰属したり
保証をし合ったりするところまではいくべきでない。
AAグループは他の何ものにも拘束されてはならない。


AAグループはどのような関連施設や外部の事業にも
その活動を支持したり
資金を提供したり
AAの名前を貸したりすべきではない。
金銭や財産
名声によって
私たちが
AAの本来の目的から
外れてしまわないようにするためである。



外部の機関で働くAAメンバーは
“二つの帽子をかぶっている”が
伝統6はそのメンバーに
同時に二つの帽子をかぶってはならない
と警告している。


AAは
アルコホリズムと関わる外部の機関とは
「協力はするが、帰属はしない」
という方針をとっている。



私たちの多くは
自分たちにはアルコホリズムを
解決する答えがあることに気づいた時
ほかのたくさんの問題に対する答えも
見つけられると考えた。


AAグループは事業にも進出し
アルコホリズムに関係あることなら
どこにでも
どのような企業にも投資しようと
多くの仲間が考えた。


病院を建てよう。
一般大衆を教育しよう。
慈善活動をしよう。
法律を改正しよう。


驚いたことに
いつの間にか私たちは
内容の良し悪しを問わず
あらゆる種類の事業と結びついていた。


『船頭多くして、船、山に登る』


AAグループの中で
意見の対立が起きるようになり
一般の人たちはすっかり混乱した。


AAは
アルコホーリクを回復させるところなのか?
それとも教育事業を行うところなのか?
AAは霊的な共同体ではなかったのか?
医療機関だったのか?
改革運動だったのか?


これらの冒険によって
一つの確信が深く植えつけられた。
その確信とは
どのような状況にあっても
どれほど良い事業であっても
AAはその事業を支持してはならない
という確信だった。
アルコホーリクス・アノニマスの私たちが
すべての人たちに
気に入られることはできないのだし
また
そうすべきでもなかった。


金銭や財産
名声によって
私たちが
AAの本来の目的から外れ
一体性を保てなくなってしまうからである。


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